産後、胎盤が取り除かれると急激に女性ホルモンの分泌量が減ります。これによって産後うつが引き起こされると考えられていましたが、今はそれとの関係性よりも、精神疾患既往歴や寝不足や疲労、子育て環境が産後うつを引き起こすとかんがえられるようになりました。
しかし、そのような肉体的疲労や環境要因だけでなく、生活習慣や食事習慣によっても産後うつは作られている一面もあるようです。
ビタミンDは、カルシウムの吸収や骨の成形を助けてくれる役割、ホルモン分泌の調節や、免疫の調節といった役割をもつビタミンです。そのため、不足すると骨が細く、もろく、やわらかくなる病気になったり、免疫力が落ちて風邪をひきやすかったり、アレルギー体質になりやすかったりします。
さらに、ビタミンDは、糖尿病や高血圧を引き起こしますし、エコチル調査によって妊娠中からのビタミンD不足が、産後うつと関係していることがわかりました。
http://www.med.u-toyama.ac.jp/eco-tuc/result/ninshin.html
妊娠中から産後、ビタミンDをしっかり摂取していたグループは、ビタミンD接種が少なかったグループと比べて産後うつになる人が少なかったということです。
妊娠中からのビタミンDの摂取がとても大切になってきます。
産後うつは、ホルモンバランスの崩れであり、妊娠出産において、防ぎようがないものと思われがちですが、対策を講じることができます。ビタミンDをしっかり摂る事、運動、睡眠の質を向上させ、ホルモンバランスが整いやすくしておくことなどです。
では、ビタミンDはどの食材から摂れるのでしょうか?
ビタミンDが多い食材
さんま
かれい
さけ
ぶり
まぐろ
しらす干し
いわし丸干し
こう見ると、青魚にビタミンDが多く含まれていますね。
そして、この青魚、やはり食卓に上りにくくなっていると思います。ぜひ、妊娠中から意識して取り入れましょう。
ビタミンDは、太陽に当たることで身体中で作りだすこともできます。と、言うよりも、紫外線を浴びることで生成されます。
ですから、日焼け対策が高じるとビタミンD作りを阻害してしまいます。
1日15分程度は、日焼け止めなしで太陽光をしっかり浴びましょう。
社会人になって、太陽が出ている時間はオフィスで過ごす。場合によって、地下など太陽光が入らない場所で働いている方もいらっしゃいます。すると、ご本人は自覚があると思うのですが、気力が低下していきます。
このような環境で仕事をしている場合、休日はしっかりと太陽光を浴びること。出勤時間やお昼休憩に、太陽を浴びる習慣をつけることが大変重要になってきます。
国民の多くがビタミンD不足と言われている今、母乳育児でも赤ちゃんのビタミンD不足が心配されますし、アレルギーや偏食によっても骨の成長に必要なビタミンDが不足しがちです。
ビタミンD欠乏症になると、カルシウムの不足からけいれんをおこしたり、1歳を過ぎて歩きはじめるころになってから骨が曲がりやすくなって、ひどいO脚(ビタミンD欠乏性くる病)になることもあります。
皮膚が薄い赤ちゃん、紫外線対策は大切ですが、行き過ぎた対策は、お子様の成長を阻害することになるので注意が必要です。
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